とある日、知る人ぞ知る狩猟団、「雪月花」の一室にて。
クエストに向けて準備中のハンターが1人・・・。
カザハナ 「剥ぎ取り用の装備はこれで良し、と。 後は・・・なーんか忘れてるよーな・・・?」
カザミネ 「珍しいな。採集クエストに行くつもりか?」
カザハナ 「ポポノタンの納品クエストに行こうと思ってね。狩猟続きだったし、気分転換にいいかと思ってさ。」
カザミネ 「氷海か・・・ホットドリンク、持ったか?」
カザハナ 「・・・あ!;」
カザミネ 「やっぱり忘れてたか」
カザハナ 「あはは・・・また山菜ジイさんのお世話になる所だったよ・・・」
カザミネ 「・・・・・・。(考え込み)」
カザハナ 「? どうかした、ミネ??」
カザミネ 「いや、ちょっとした噂を聞いてな。」
カザハナ 「噂??」
カザミネ 「氷海で 『打撃とも斬撃とも分からない傷』 を受けて絶命しているポポを見たハンターがいるらしい。
しかも一度その場を離れて後で戻って来たら、そのポポの姿が消えてたって話だ。」
カザハナ 「ふーん??」
カザミネ 「モンスターの仕業か、あるいは密猟か・・・いずれにせよ、気を付けて行けよ。」
カザハナ 「りょーかい。覚えとくよ。 じゃー行ってくるっ!」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
~氷海にて~
カザハナ 「ん~・・・確かこの辺にポポがいたハズ・・・あ、いた! いよっし、背後から・・・」
ひゅんっ(視界を過る影)
カザハナ 「ん?」
ぶもおぉおおっ!? (突然、衝撃と共に吹き飛ぶポポ)
カザハナ 「んなっっ!?!?!;」
??? 「よーしっ、晩御飯確保っっ!や~っぱり、お肉と言ったらポポだよねっ♪ ・・・ん?」
カザハナ 「(え・・・と・・・・・・あ、これって?!)」
??? 「やばっ見られたっっ?!?(脱兎)」
カザハナ 「(逃げた?!) ・・・・・・逃、がす、かあぁあっ!!」
??? 「ぅわわ~~~っ!?!」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
??? 「何で追いかけてくるのさ~・・・うぅう、お腹減ったあぁ・・・・・・。(縄で縛られ状態)」
カザハナ 「いや、だって逃げるから・・・何となく?」
??? 「ポポ肉は好きだけど・・・氷海は寒くてお腹が減るんだよ・・・・・・。」
カザハナ 「ホットドリンクは? 持ってないの??」
??? 「持ってない。とゆーか買えない。お金無くてクエスト受注出来ないし・・・」
カザハナ 「え~と・・・つまり、ギルドを通さずに、無断でポポ狩りしてたんだ??」
??? 「(頷き)」
カザハナ 「(・・・よく見たら、この子の武器・・・ここまで刃こぼれしてるボーンシックルは初めて見たな・・・;
ほぼ鈍器と化した双剣での鬼人乱舞、か・・・。
『打撃とも斬撃とも分からない傷』・・・・・・噂の真相見たり、かな?)」
??? 「うぅぅ・・・お腹減った・・・(ぐったり)」
カザハナ 「あ、えぇ~と、こんがり肉焼くから、食べる?」
??? 「! 食べる!! ・・・あと、縄解いてくんない? これじゃー食べられないしっ!」
カザハナ 「あ、そだね。 そーいや、名前は?」
??? 「ぼたんっ!」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
~こんがり肉焼き中~
カザハナ 「~♪~♪~♪~・・・そろそろかな? うりゃっ!」
~≪生焼け肉が出来た≫~
ぼたん 「・・・生焼けだね。」
カザハナ 「うん・・・。 な、なんのっワンモア!」
~≪コゲ肉を入手しました≫~
ぼたん 「・・・・・・・・・。コゲたね・・・。」
カザハナ 「ふぐぅ・・・;orz」
ぼたん 「お腹空いてるし、食べられれば何でも良いけどさ~もぐもぐもぐ・・・」
カザハナ 「(食べるの?!それ食べちゃうの?!?;)」
ぼたん 「ふ~~っお腹一杯っ!」
カザハナ 「う、うん・・・・・・あ、そだ、その双剣だけどさ、そのまま使い続けるのはマズいと思うよ?」
ぼたん 「でも砥石買えないし・・・乱舞すれば気にならないしっ!」
カザハナ 「買わなくても、採取すれば・・・自分の場合、キレアジ使ってるね。ほら、コレ。」
ぼたん 「お魚かぁ・・・よ~し、じゃぁちょっと捕まえてくるっ!(服脱ぎ)」
カザハナ 「待てぇい!? 何で脱いでんの?!?;」
ぼたん 「え? だって潜るのに邪魔じゃん??」
カザハナ 「いやいや、凍えるから! いや、凍え死ぬから!! ここ、氷海だよ!?;
それに、氷海にはキレアジいないから! やるなら遺跡平原で・・・というか、釣り竿使おうよ!?」
ぼたん 「だって待つのメンドクサ・・・」
がしっ!(両肩掴み)
カザハナ 「うん、よーく分かった。 ハンター生活が如何なるものかよく分かってない様だから・・・
このカザハナさんが教えてあげましょう! まずは砥石ね!ハンターたるもの、武器の手入れは必須っっ!!」
ぼたん 「え? えええ?!;」
カザハナ 「ささ、行くよ、ぼたんっ!(腕引っ張り)」
ぼたん 「ちょ、ちょっと~~っ?!」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
~知る人ぞ知る狩猟団、「雪月花」にて~
リッカ 「・・・で? ネコを拾う様に、ハンターを拾ってきちゃったワケ??(肉焼き中)」
カザハナ 「いや・・・なんか懐かれちゃって・・・(食材切り中)」
カザミネ 「ギルドに無断で狩猟って事は、密猟だよなぁ、それ。 報告しなくていいのか?(鍋振り中)」
カザハナ 「いや、今更突き出す気にも・・・それに食料分のポポぐらいだし・・・」
リッカ 「とゆーか・・・何で私は肉を焼かされてるのかしら・・・?(怒気混じり)」
カザミネ 「だって肉焼きはお前が一番上手いだろ? 消し炭量産されてもたまらんしなぁ。」
カザハナ 「ぅぐっ!?;」
しらゆき 「あ、あのぅ~私にも何かお手伝い出来る事は・・・(そわそわ)」
銀 「手は足りているみたいですから、大丈夫ですよ。 おとなしく見学していましょう。
(しらゆきさんの場合、料理と言うより実験に近いですからね・・・何を入れるか分かったものでは・・・;)」
ぼたん 「もぐもぐもぐ・・・うん、このこんがり肉、美味しいよっ! カザ姉とは大違いだねっ!!」
リッカ 「そ、そう? まぁ、ガンナーたるものスタミナ管理は大事だし・・・」
カザハナ 「(あ、何かまんざらでもなさそう?)」
カザミネ 「(もちっと素直に喜べばいいものを・・・)」
しらゆき 「それにしても凄い食欲ですねぇ・・・」
カザハナ 「あはは・・・色々連れ回したから、お腹が減ったらしくて、ね?」
ぼたん 「もぐもぐもぐ・・・う~ん、美味し~~~♪」
この後も出入りする様になり、入団する事になるのはまた別のお話。
ではでは♪
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