とある日のユクモ村。
加工屋の前で悩むハンターと、そのオトモが2匹。
「う~ん・・・どれ作ろう・・・」
「そのセリフ、何回目ですニャ、旦那ぁ? さっさと決めて狩りに行きましょうゼ!」
「作成には時間もお金も、素材も必要ですニャ。旦那様の腕を考えると、慎重にならざるを得ないですニャ」
「うっ!?(ぐさっ!)」
「だーかーら、腕を上げる為にもさっさと狩りに行こうと言ってるんニャ!」
「(無視)それより旦那様。本当に太刀でいいんですかニャ?」
「全武器試したけど・・・それしか攻撃が当たらなかったし・・・」
「かすったの間違いですニャ。」
「う!?(ぐさぐさっ!)」
「偶々かすったとからと、安易に武器を決めては後々苦労しますニャ。太刀の特性を考えると・・・」
「(苛立ち)ニャアァ、ヨシツネ! お前、そんニャに旦那の意欲を削ぎたいのかニャッ!?
運も実力の内って言うだろうがニャ!!」
「ぐ!?(ぐさぐさぐさっ!)」
「旦那様を導くのもオトモの務めだと思いますニャ。」
「旦那を鼓舞するのもオトモの役目ニャ!」
「自分が暴れたいだけじゃないですかニャ?」
「(武器に手を掛けつつ)~~~・・・っ! いっっっつもそのスカした態度が気に入らニャ・・・!?」
「そこまでだ。 他の客も居るって事を忘れないでくれよ。」
「(首を捕まれぶら下がり状態)ニャ・・・離せニャ!それくらい分かって・・・」
「得物に手を掛けようとした格好で言われても、説得力が無いな。」
「ぐニャ・・・。;」
「それより、そこで心折れている奴がいるんだが・・・」
「だ、旦那っ!?」「旦那様っ!?」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「あああの、すみませんっ! オトモがご迷惑を・・・」
「いや、気にしなくていい。それより悪かったな、先に頼ませてもらって。」
「あのまま待ってたら日が暮れるだろうからニャ。先に頼んで正解だろーニャ。」
「ベンケイ・・・ま~たヨシツネに喧嘩売った事、全然反省してないね・・・!?」
「(明後日の方を向き)・・・それとこれとは別が話ニャ。」
「練習用の太刀を作る気なら、鉄刀はどうだ? 鉱石だけである程度強化出来る。狩り自体、苦手なんだろ?」
「あ、ありがとうござま・・・え?なんで知って・・・」
「ジャギィにすら狩られたハンターってアンタの事だろ?・・・カザハナさんよ。」
「な・・・(絶句)」
「温泉利用客の間じゃ有名だぜ、アンタら。 毎度オトモに説教されているハンターがいるってな。(ニヤリ)」
「な・・・な・・・な・・・(混乱)」
「(自覚・・・無かったんですニャ・・・)」
「(まぁ・・・馬鹿だからニャァ・・・)」
「太刀を・・・使われるんですかニャ?」
「あぁ。太刀以外も使うけどな。そこそこは使えるつもりだ。」
「もし宜しければ、一狩りご同行願えませんかニャ?」
「な!?ヨシツネ!?何言って・・・」
「さっきの依頼は・・・鉄刀【神楽】のヒドゥンサーベルへの強化依頼ですかニャ?」
「! ・・・よく見てるな。こりゃ説教もされるワケだ。」
「ヒドゥンサーベルはナルガクルガの素材で作る太刀ですニャ。
つまり・・・ナルガクルガを狩ったという事ですニャ。」
「お察しの通りだ。序でに太刀でな。 ・・・いいぜ、同行しても。コイツに太刀の扱いを教えろって事だろ?」
「あ、ありがとうございますっ! えっと・・・」
「カザミネだ。呼び捨てでいい。敬語も無用だ。」
「じゃ、じゃあ、私もカザハナで! 以後、宜しくお願いしま・・・じゃなかった・・・宜しく、カザミネ。
そ、その・・・多分すっごく迷惑掛けるかと・・・」
「旦那の腕の悪さは半端じゃないからニャァ。序でに色々と抜けてるしニャ。」
「我らも全力でサポート致しますニャ。宜しくお願い致しますニャ。」
「あぁ、宜しくな、カザハナ。それと、ベンケイにヨシツネ。
先に言っておくが、こっちも教える腕に自信は無いからな?」
・・・この後、一狩りだけではなく、長い付き合いになるのはまた別の話。
ではでは♪
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